放射線照射や放射能汚染により自動車が汚されたら
原子力発電所の事故は対象外に!?
自動車の車両保険は、自分が契約している自動車の修理費等を補償する保険です。
しかしながら、原子力発電所の事故により、放射線照射や放射能汚染により自動車が汚染されたことによる損害を原因とする損害は車両保険の補償対象外となってしまいます。
補償範囲に入るのは、台風や洪水といった自然災害
車両保険では、台風や洪水、竜巻などの自然災害による自動車の損害は補償対象となっていますが、原子力発電所の事故や核燃料物質による放射能汚染での損害は補償の対象外となっているのが一般的です。原子力発電所の事故が起こった場合には、一度で極めて大きな損害となり、多くの自動車が放射能等で汚染され、除染が必要となることがあります。除染の要否は、自動車の放射線量を計測し、線量が高い場合に除染が必要となります。また、除染しても放射性物質がとれにくい自動車部品については交換となります。状況によっては、使用不可能となる自動車もあると思われます。
自動車保険は基本的に、事故による損害に対して補償されるものであり、地震、台風、噴火、洪水、津波、高潮などの自然災害によるトラブルは、補償対象となりません。原子力発電所の事故も同様の扱いとなります。自然災害ではありませんが、戦争、内乱、暴動などによる損害も、補償の対象外となる車両保険がほとんどです。
※台風、洪水、高潮などのトラブルは車両保険を付帯していれば補償される場合があります。
対人対物の補償はどうなるの?
原子力発電所の事故を原因として、交通事故を起こす、人にケガを負わせる、物を壊した場合も、対人・対物賠償保険、人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険の補償は対象外となってしまいます。
車を運転中に原子力発電所が事故を起こし、原子力発電所の事故から逃れるために自動車を運転し交通事故にあうこともあるかもしれませんが、これらも原子力発電所の事故が原因とみなされるため、補償の対象外となりますので、災害に遭ったときは細心の注意をはらって運転しましょう。