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サーフィンする時にぴったりの保険 ケガや事故に備える保険を選ぶポイントを紹介
2020東京五輪で初めて競技種目に選ばれたサーフィンで、日本は男女で2つのメダルを獲得しました。今後サーフィンを始める方が増えるかもしれませんね。
サーフィンはレジャースポーツのひとつとして楽しまれていますが、海のスポーツならではの危険も存在します。初心者は保険での備えが望ましいですが、実はサーフィンに特化した保険は多くありません。
サーフィンの事故に保険で備える場合、一般的には「レジャー保険」などから選ぶことになります。
保険でサーフィンに備える場合の補償内容について解説します。
サーフィン中に起こる事故とその実例
サーフィンには以下のような危険が潜んでいます。日本サーフィン連盟のルール&マナーブック「サーファーのルールとマナー」や実際に起きた事故を交えて紹介します。
- 自分のケガ・遭難
- 相手のケガ
- 盗難
天候の変化による事故
1987年8月、生見海岸でサーフィンをしていた人に雷が落ち、周囲のサーファーにも被害が及びました。この事故で6人が死亡、6人が負傷をしています。ときには天候の変化によって思わぬ事故に繋がります。
水難事故
2001年7月、赤羽漁港でサーファーがカレント(離岸流:海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする時に発生する強い潮の流れ)に流され沖合のテトラポットに漂着し、ヘリコプターで救助されました。また同年9月、大洗海岸で台風の接近により、26名のサーファーがカレントに流され救助されました。
サーフィンをする上で水難事故のリスクは常につきまといます。救助された場合も、救助費用の負担が重くのしかかります。
対人・対物事故、盗難事故
サーファー同士の事故も起きています。海の上で接触し、大ケガやサーフボードの破損を伴う事故が起きています。自分の被害にも注意が必要ですが、反対に相手の身体やサーフボードに損害を与えてしまうケースにも気を付けなければなりません。
盗難の被害にも注意が必要です。田原市の太平洋沿岸では2005年まで年間60件の車上荒らしがありました。サーフィン中は貴重品を持ち歩けないため、盗難の被害に遭いやすいのでしょう。
サメに襲われる
2021年7月、大洗海水浴場でサーファーがサメと疑われる海洋生物に襲われ、左足に約21針を縫うケガをしました。
海の危険生物はサメだけではありません。自然の中で行う以上、海の生き物による被害を完全に防ぐことは難しいでしょう。
以上、サーフィンで考えられる危険について実例を交えてご紹介しました。
著者コメント
気を付ければ多くの事故を防げるでしょうが、自然を相手にしているためリスクをゼロにすることはできません。サーフィンの危険に保険で備える場合、上記のような事故に備えられるタイプを選びましょう。
サーフィンの事故に備える保険に必要な補償とは?
サーフィンの事故に備える目的で保険に加入する場合、以下のような補償がある保険を選びましょう。
- 入院保険金、手術保険金......自分が入院した際、手術した際に備える保険金
- 賠償責任保険金......相手への損害賠償に備える保険金
- 示談交渉サービス......事故相手との示談交渉に備えるサービス
- 携行品損害保険金......携行品の損害に備える保険金
- 救援者費用等保険金......遭難時の救助費用の支払いに備える保険金
自分のケガに備える
サーフィン中に大ケガをする可能性があります。事故例で紹介したように、天候の急変による災害はときに命に危険を及ぼすこともあるでしょう。
ケガの程度によっては治療や入院のため大きな支出が伴います。
Point
治療を受けたときに「入院保険金、手術保険金等」を受け取れる保険を選びましょう。
相手への損害賠償に備える
サーフィン中に相手に重大なケガをさせてしまうこともあるでしょう。ケガの程度によっては高額な賠償金が求められる可能性があります。
Point
相手への賠償への備えとして、「賠償責任保険金」を受け取れる保険を選びましょう。
事故相手との交渉に備える
賠償責任に関連し、損害を与えてしまった相手とは賠償に関して交渉を行う必要があります。円滑に進めばいいですが、なかには交渉が上手くいかないケースもあるでしょう。事故当事者の立場で相手と交渉しなければならない心理的負担も懸念されます。
Point
相手との交渉に自信がない方は、「示談交渉サービス」が付帯している保険を選びましょう。
携行品の損害に備える
サーフィンではサーフボードを誤って壊してしまう可能性があります。これらに対する補償が付いた保険を選ぶといいでしょう。このタイプの補償は、誤って壊してしまうケースだけでなく盗難でも保険金を受け取れます。
Point
盗難被害に備え、「携行品損害保険金」を受け取れる保険を選びましょう。
遭難したときに備える「救援者費用」
実際の事故例で紹介した通り、サーフィンは水難事故の可能性があります。沖合に流されてしまった場合、ヘリコプターなどによる救助活動が行われることもあります。
海上保安庁など公的機関が行う場合には費用負担はありませんが、民間や一部の団体が行う救助活動の費用は自己負担となります。ヘリコプターを使った救助活動の場合、数百万円の費用を負担しなければなりません。
Point
救助活動の費用負担に備え、「救援者費用等保険金」を受け取れる保険を選びましょう。
ここで紹介したような補償内容は保険ごとに異なります。自分にぴったりの保険を選ぶのは少し手間かもしれません。
サーフィンの事故に備える保険を選ぶ際のポイント
補償内容以外に注意したいポイントを以下にまとめました。
- 補償の対象外となるケースがある
- そもそもサーフィンが適用されない保険もある
- サーフィンをする「頻度」や「場所」によって補償内容を選ぶ
それぞれポイントを押さえましょう。
補償の対象外となるケースがあるので注意
サーフィンに関する保険に限りませんが、保険には保険金が支払われないケースが細かく定められています。場合によっては補償を受けられないケースがあるため注意しましょう。
例えば多くの場合、契約者や保険対象者の「故意・重大な過失」に基づく事故は補償の対象外です。「けんかや犯罪行為」に起因するものも、一般に保険金は支払われません。
個別の補償はさらに細かく定められています。例えば「携行品損害保険金」の場合、身の回り品の盗難は補償対象ですが、「置き忘れ・紛失(置き忘れまたは紛失後の盗難を含む)」は対象外です。また通常の使用による「自然の消耗」なども補償されません。
保険金が支払われないケースは保険ごとに異なります。加入前に必ず確認しておきましょう。
まとめ:補償の対象外となるケース
- 契約者や保険対象者の「故意・重大な過失」に基づく事故
- けんかや犯罪行為に起因する事故
- (携行品損害保険の場合)置き忘れ・紛失(置き忘れまたは紛失後の盗難を含む)
- 通常の使用による自然消耗
そもそもサーフィンをする場合に適用されない保険もある
レジャー保険やスポーツ保険は一部の危険なスポーツを補償対象外としています。「山岳登はん」や「スカイダイビング」などが典型的ですが、保険によって異なるため中にはサーフィンを対象外としているケースもあるでしょう。
保険に加入する際は、必ずサーフィンが補償の対象に含まれるかきちんと確認しましょう。
サーフィンをする頻度や場所によって補償内容を選ぶ
サーフィンを行う「頻度」も補償内容を選ぶ際の視点となります。例えば、冬季も含め1年中サーフィンを行う場合には補償期間が長い保険を、年に数回しか行わない場合には1日単位の短期保険が向いています。
またサーフィンを行う「場所」によっても選ぶべき補償内容を変えましょう。特に海外でサーフィンを行う場合、「海外旅行保険」から選んだほうが良い場合もあります。万が一のことが起きても補償範囲が国内に限定されていると補償を受けられません。
※本記事は2021年8月24日時点の内容であり、将来の商品改定によっては内容が変更になる可能性がございます。